ONE BUILDING JOURNAL

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2026.04.25 UP

【ONE FUKUOKA FES 2026】子どもの創造性が開花した、新世代フェスティバル

3月28日・29日の2日間、子どもたちが主役のイベント「ONE FUKUOKA FES 2026」を開催しました。普段は大人たちが行き交うスカイロビーやホテル、館内のさまざまな場所を学びと発見のフィールドとして開放し、パティシエ体験やラジオDJ体験、アートワークショップ、芝生縁日などを展開。みずみずしい感性といきいきとした歓声で満たされたONE FUKUOKA FESのイベントレポートをお届けします。

子どもたちの好奇心と創造性が花開く、にぎやかな2日間




昨年5月に初開催した「ONE FUKUOKA FES」に続く2回目となる今回は、前回とはまったく異なるアプローチで企画をゼロから立ち上げたとワンビル部の田川さんは語ります。

田川:ワンビルはオフィスフロアや商業フロアで構成されているため、普段は大人のお客さまに多数ご利用いただいていますが、『創造交差点』というコンセプトを本当の意味で体現するには、もっと多様な世代が交わる場が必要だと感じていました。



そこで今回、真ん中に据えたのが“子ども”。柔らかく、自由で、ときに大人の想像を軽々と飛び越えていく彼らの創造性をビルに招き入れたら、どんな化学反応が起きるだろう。そういった興味も企画の原動力になったといいます。

田川:子どもの創造性を刺激するコンテンツを同時多発的に展開することで、その熱量がビル全体に波及して、新しいイノベーションの芽が生まれる場所になるのではないかと。その期待を込めて多彩なコンテンツを企画しました。



企画立案の過程では、若手メンバーが5階の『天神福食堂』に集まり、「スカイロビーに芝生を敷いたら面白そう!」「小学生がラジオDJになるのはどう?」などと食卓を囲みながらアイデアを出し合う場面も。こうして生まれたのが、「働くを探す日」と「芝生縁日ひろば」の二本柱。学校では得がたい“社会との縁”を、その道のプロとのワークショップやキャリア体験、創作体験を通じて届けること。さらには、天神のまちと子どもたちの間に接点を結ぶこと。そんな願いを込められたフェスだったと、田川さんは語ります。

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ONE FUKUOKA HOTELで生まれた、世界にひとつのショートケーキ

参加枠32名に約650件もの応募が集まり、倍率はおよそ20倍に達したという大人気企画が、19階『ONE FUKUOKA HOTEL』の貸切会場で開かれたパティシエ体験。

ホテルのレストランでも評判のアニバーサリーケーキをベースに、あらかじめ用意されたスポンジにあまおうと生クリームをサンドし、その上からナッペ(スポンジの表面をクリームで整える工程)を施し、デコレーションまで自分の手で仕上げるという特別プログラムです。

「ヘラで平らにするのが難しかったけど、きれいにできたときの達成感がすごかった」という子や、「ママの誕生日にケーキを作りたくて」とパパと参加した子も。そして、将来パティシエを夢見る子も目を輝かせながら挑戦し、各テーブルにそれぞれの物語がありました。

講師を務めたONE FUKUOKA HOTELのパティシエ自身も、小学生への指導は初めてだったとか。「想像以上にみなさんが上手で驚きました。いつか『あの日つくったケーキが楽しくてパティシエになりました』なんて言ってもらえたら嬉しいですね」と語ります。

同じメニューはホテルのレストランでも味わえるので、参加した子どもたちがいつかこの場所を再訪したときにパティシエ体験の記憶を懐かんでくれるかも。そんな機会があったらすてきだなと思います。

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マイクを通して自分の“思い”を届ける、本格ラジオDJ体験

地下1階フードホール『iiToTENJIN』の奥に出現した巨大ラジカセ型の特設ブース。福岡のラジオ局、「LOVE FM」とのコラボで実現したこの「Radio Station」は、子どもたちがラジオ制作に挑む本格派のプログラム。商業施設の中でプロのDJと並んでマイクに向かい、自分の声を公開収録できる機会はなかなかありません。

体験内容は、好きな曲を自分の言葉で紹介して館内でオンエアする「ラジオDJ体験」と、天神への思いをCM収録する「ラジオCM制作体験」の二本立て。LOVE FMの人気パーソナリティーである佐藤ともやすさんとLUEさんが講師を務めました。

ある参加者は、前日から入念に準備をして臨んだとか。曲紹介は伝え方が大事だと考え、親御さんと一緒にトーク内容を練り上げてきたそうで、収録を終えると「うまくいってよかった!」と弾ける笑顔を見せてくれました。

DJ LUEさんも「大人でも緊張して難しいといわれる公開収録を、みんな堂々とやり遂げて感心しました。この機会にワンビルとラブエフエムをもっと好きになってほしいですね」と振り返ります。

収録された音声は当日館内で放送され、ラジオCMは後日LOVE FMでオンエア。自分の言葉が電波に乗り、まちへ届くという、おしごと体験がその場で終わらない構造もこのプログラムならではの魅力でした。

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キャンバスは自由そのもの。十人十色のクリエイティビティ

3月28日限定で開催された「ONE ART WORKSHOP」も注目を集めたプログラムのひとつ。子どもの創造力を社会につなげ、価値として届けることを目指すクリエイティブスタジオ「BLOOMIN' KIDS」が手掛けるアートのワークショップです。

レコードジャケットサイズのキャンバスに向かい、最初は「花」をテーマにペインティング。好きな色と形で描いたら、2枚目は色を混ぜて自由に描き、3枚目以降は完全フリーテーマで手を動かします。50分ほどで一人3?4枚の作品が次々と生まれました。

「一つの作品に時間をかけすぎると、自由な感性を押しつぶしてしまうこともあるので、思うままに描き、どんどん次へ進むことが大切」と、BLOOMIN' KIDS代表・宇都宮さんは語ります。型にはめるのではなく、段階的に型を外していくメソッドが功を奏してか、子どもたちの筆はみるみる躍動感を増していきました。

「何を描いたの?」と尋ねると、「頭の中で想像した自然の風景」と答える参加者。写真や実物を模写するのではなく、想像を膨らませて形にしていく。その柔軟さと伸びやかさがキャンバスいっぱいに満ちていました。

「絵を上手に描くというよりも、アートの中では好きにやっていいんだという感覚を知ってほしいです。自分の作品を楽しくつくれた成功体験を、また別のいろいろな場面で活かしてもらえたら」と宇都宮さん。それぞれの作品はデジタル額縁で館内に展示され、Tシャツなどグッズとしての商品化も予定しています。

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「おしごとスタンプラリー」では、通帳を片手にビルを冒険!

みずほ銀行とワンビルの特別タイアップで実現した「ワンビルおしごとスタンプラリー」。通帳型のスタンプ帳を手に、地下2階から10階まで館内8カ所を巡ります。



各チェックポイントでは「お金」や「働くこと」にまつわるクイズが出題され、銀行窓口の体験や観光列車のお子さまランチメニューを考える企画など、遊びと学びが一体になった内容が展開されました。貯まったポイントは商業施設や、同イベントの縁日で使えるクーポンに交換でき、学びがそのまま“お買い物体験”へ!

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天神のど真ん中、吹き抜け空間にお祭りの縁日が登場

いつもノマドワーカーやビジネスパーソンが行き交う6階『スカイロビースクエア』には人工芝生が敷かれ、子どもたちが主役の“芝生縁日ひろば”に変身! 





ここでは輪投げやヨーヨー釣りといった定番の縁日遊びに加え、Snow Peakのギアによるアーバンキャンプ体験、スタートアップ企業OYASAIの水耕栽培レタス収穫、常温でも約1時間形を保つ“魔法のアイス”、家族型ロボットLOVOTとのふれあいコーナーまで実に多彩。他にも、人気お笑いコンビ・マユリカの漫才、ジャグリングショー、巨大絵本読み聞かせも開かれ、家族連れが集まってお祭りさながらの楽しい時間を過ごしていました。

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交わることで生まれるもの。「創造交差点」がつなぐ豊かなミライ

会期中は、子どもたちの発想に大人の私たちが感化させられるシーンの連続でした。ペインティングアートに現れた自由な色彩感覚、積み石遊びに垣間見えた独創的な造形。『観光列車 THE RAIL KITCHEN CHIKUGOのお子様ランチを考えよう!』というお題では、大人では思いつかないメニューが続出!

田川:子どもたちの豊かなアイデアに触れながら、私たちもまた『創造交差点』のフィードバックをもらっている感覚でしたね。そして何より、スカイロビーがこんなに大勢のお子さまで賑わうなんて、これまで想像もできなかった景色を見られて感無量です。



“提供する側”と“体験する側”の創造性がクロスし、さまざまな才能の芽が至るところで垣間見られた2日間。この日の体験や出会いが子どもたちの未来への小さなきっかけとなり、いつかまたワンビルに足を運んでもらえたら。そんな願いを胸に、ONE FUKUOKA FESはこれからも新しい縁を紡いでいきます。

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Interview & Text & Photo_ Maiko Shimokawa
Edit_ Taku Kobayashi


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